いつでも、どこでも本さえ開けば、そこは世知辛い憂き世を離れた別天地で。本はどんなに古びていても、活字は常に新鮮なイメージを喚起してくれる。読むという行為が媒体を選ばぬゆえんである。たとえ、その本が虫食いだらけの古書であっても、そこに咲く梅の花は常に清楚で、鶯を誘う清々しい春の香を漂わせている。

 インターネットでお手軽に本が入手できるようになった。書店で買えない古書もまたしかり。さらにデータをダウンロードしてさまざまなデバイスで読むこともできる。
 しかし、読書の王道は図書館にある。只で読めるからではない。
 図書館の妙味は本の配列にある。あなたの目的の本の隣には類似した(あるいは同じテーマで全く反対の主張を持つ)本がかなり客観的なルールで並べられている。何かを調べようという時にそのテーマについて様々な角度から調査できるようになっている。あなたのお目当ての本以外に、思わぬ掘り出し物に出会う確率が高いのだ。あなたの視野を確実に広げてくれる仕組みがそこにある。
 書店では売り上げというバイパスを経由してしまうので、やや厚いレンズを通して背表紙を見なければならないのだが、そこが書店の妙味でもある。レンズの度の強さやその色の付き具合を楽しみに我々は書店を歩く。

 今後、さらに細かく書いていきますので、ぜひご覧ください。
当座は、ベストセラーを一応表示しておきますので眺めてみてください。参考まで。