シンプルであったかいのが一番

 最近はインターネット仕込みの電子頭脳が売りの品物が増えていますが、限りなく団扇に近い扇風機や火鉢に近い温風機などは、シニア世代のノスタルジアというばかりではなく、残るようです。

 3Dプリンティングの思想は特定個人の嗜好情報にマッチした商品作成技術を安価に提供することにあります。個人情報は従来差別的なものと考えられていますが、ビッグデータの下ではその差異を関数で表現することにより法則化できます。消費者は自分の好みにピッタリの商品の提供を受けて喜びますが、窮極、商品特性のゆらぎの中に消費者は自分の嗜好をぴったりと合わせていくことになります。

 AI社会は、超カプセル化した個人空間の中で独自の嗜好と自由を謳歌する我儘な社会として批判されることでしょうが、実はこの関数を支配する者が一人一人の特定個人の意志をあらかじめAIによって操作できる社会なのだということです。この操作プログラムを表現学習により獲得し、その精度の検証と実証が今後の国家プロジェクトとなります。すみやかに真に国家を超えた機構の創設が望まれます。

 既に私たちはこのAI社会に取り込まれています。今から私たちができる最小限の備えとして、アナログの生活に目を向けていく必要があります。